こけし
カメイコレクションより
東北の伝統こけし
(2023年度)
- 開催期間
2023年09月26日(火) - 2024年01月28日(日)
櫻井昭寛
東北地方には、師から弟子へと継承されて作り続けられている「こけし」という郷土玩具があります。
その誕生の歴史は古く、およそ200年前には生み出されていたと伝えられており、現在およそ180名のこけし工人が製作を続けています。
「こけし塔修繕記念こけし」
仙台市青葉区西公園の場に、1961年(昭和36年)建立の「こけし塔」がある。
この塔は、大沼又五郎(1824年(文政7年)~1889年(明治22年)/鳴子こけしの創始者)作のこけしを原としているのだが、当時そのこけし塔記念落成の際に、故・櫻井昭二工人(昭寛氏の父)が記念こけしを製作した経緯がある。
40年を経て修繕が必要となった鉄のこけし塔であったが、その完了を記念して、櫻井氏に仙台市から再び大沼又五郎こけしの製作依頼があったということである。完成したこけしの一本を当館にもご寄贈いただいた。
また、このこけしは、仙台市の広瀬通りに在ったイチョウの木が用いられている。代々伝わるこけしを再生させることと、伐採されたイチョウの木を(こけし)として蘇らせること、そのような由来を持つこけしである。
松田初見 伊藤松三郎
河村清太郎
太田孝淳
掲載 2023年09月25日