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第3回 小山五郎展
小山五郎氏は、三井銀行(現・三井住友銀行)の社長、会長を歴任し、銀行が企業を支えるメーン
バンク時代の絶頂期をその中心として生き抜き、日本の産業経済界の発展に大きく貢献しました。
また一方では、銀行の激務でどんなに遅く帰宅しても小一時間寝る前にキャンバスに向かい、
国内外の風景や静物など数多くの優れた絵画作品を遺しました。創作活動は癒しの時間であると
共に、経営判断と人の情のバランスを取る上で大きな役割を持っていたと思われます。
少年時代には画家になろうと真剣に考え、旧制静岡高等学校時代の恩師・曾宮一念先生の薫陶を
受け、終生絵画をこよなく愛し、亡くなる一週間ほど前までスケッチをされていたといいます。
この度、ご遺族様をはじめ、三井住友銀行様、三井住友海上火災保険様のご協力を賜りまして、
2008年、2012年に続き、小山氏の油彩画、水墨画などによる特別展開催の運びとなりました。
小山 五郎(こやま ごろう)
【略歴】
1909年(明治42) 3月25日群馬県太田市に生まれる。
1932年(昭和7) 東京帝国大学(現・東京大学)経済学部を卒業し、
三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。
数寄屋橋支店長、丸の内支店長、大阪支店長を歴任。
1968年(昭和43) 三井銀行代表取締役社長に就任。
1971年(昭和46) 全国銀行協会連合会会長に就任。
1973年(昭和48) 東京商工会議所副会頭に就任。
1974年(昭和49) 三井銀行代表取締役会長に就任。
1982年(昭和57) 三井銀行取締役相談役に就任。
1988年(昭和63) 三井銀行相談役名誉会長に就任。
1998年(平成10) さくら銀行名誉顧問に就任。
2001年(平成13) 三井住友銀行名誉顧問に就任。
2006年(平成18) 3月2日逝去。享年96歳。
【栄誉】
1972年(昭和47)9月 藍綬褒章を受章。
1981年(昭和56)11月 勲一等瑞宝章を受章。
1982年(昭和57)1月 タイ国勲一等王冠章を受章。
3月 紺綬褒章を受章。
1988年(昭和63)8月 タイ国勲一等白象大綬章を受章。
1992年(平成4)3月 インド共和国勲章Padma Bhushanを受章。
2006年(平成18)4月 従三位叙位。
「Cabaret」 1969年 「南太平洋 夕」 1971年